当連盟について


〜関西一円をつかさどる
関西連合会としてスタート〜
 
大阪の少林寺拳法の歴史は、1954(昭和29年)年4月、本州最初の道院として設立された大阪道院(岡田彰男氏)に始まる。
だがこの道院はまもなく道院長が郷土の香川に引き上げたこともあって長く続かなかった。
 再び空白になったところへ、翌年1月15日付の大阪新聞が、「禅の拳法」という見出しで少林寺拳法を大きく報じたことから、本部への照会が相次ぐなど大きな反響を呼ぶこととなった。

  そこで創始者は、高松道院だった長尾氏に奥村正千代を伴わせて大阪に派遣。 同年6月長尾は大阪市西成区に高松大道院西成分道院を発足させた。その中には当時、茶道の表千家の顧問で和歌山近鉄百貨店の社長であり、関西連盟発足時の会長だった今本宇与茂氏(故人)の姿も見られた。
 さて、府連盟の歩みであるが、大きな特徴は東京の場合と同じで、こちらも当時は関西連合会として、大阪を中心にした関西一円の組織としてスタートしている。1963年4月、関西道院長会結成、会長に奥村正千代を選出し、阿倍野体育館で近畿演武大会を開催した。翌1964年3月、第一回大阪演武大会を各大学支部、実業団支部および一般支部約30団体、300人の関係者参加のもとに開催。この大会には中馬馨・大阪市長(当時)が初めて出席し、注目を浴びた。

 これを契機に、4月には大阪連合会が結成され、同時に関西道院長会は発展的に解消し、翌1965年1月には関西連盟が発足した。1965年7月には大阪府立体育館において第一回関西選手権大会も挙行。この大会は、翌年から関西大会と改称して継続され、このため大阪独自の大会はいったん中止されることになったが、この関西選手権大会は翌年より関西大会と改称して継続された。

 組織的な経緯であるが、1969年4月に大阪連合会から大阪府支部連合会に、さらに1975年には(社)日本少林寺拳法連盟所属の一般支部によって、改めて大阪府連盟に移動し大阪府下を軸足にした活動母体としての本格的な組織となった。
  関西武専(当時)の開設1966年10月関東武専(当時)に続いてのスタートだった。また大阪体育協会(現:公益財団法人大阪府スポーツ協会)には1982年に加盟している。大阪府連盟の歴史を通して特筆すべきは、この間、日中友好に関して常に最大限の努力を惜しまなかったことである。
  なかでも、1974年7月大阪万博記念公園で開催された中国展覧会では、対策委員会を設けて、府民協力会が結成されると同時に加盟、警備、場内整備と大車輪の活躍、中国に感銘を与え、友好の絆に大きな成果をあげた。
  その後も1983年に大阪での全国大会、1993年に国際大会、2002年に全国大会を開催し、さらには、2013年6月『2013年少林寺拳法世界大会inOSAKA』(大阪市中央体育館)を開催した。この2013年世界大会でアトラクションとして行われたテーマ演武は、参加全員を感動の渦に巻き込み、現在でも語り草になっている。最近では、2017年10月少林寺拳法創始70周年記念フェスティバルinOSAKAを開催。

  2017年11月少林寺拳法創始70周年記念ブルースカイキャンパスin多度津にて屋台出店。そして2022年11月、全国大会inOSAKA(大阪市中央体育館)を開催。

 歴代の理事長は1964年から四年わたり奥村正千代、以後1968年に美田雅章が就任。1970年4月に横田仁(元東大阪中央支部長)が就任。1972年4月に山本睦雄と引き継がれ、1974年から吉田寛之(元大阪竜華支部長)、1978年から山本睦雄、1980年から岩佐澄憲(元大阪新淀川支部長)、1986年から永田昌範(大阪千里支部長)が94年までの8年間を努めた後、1994年から再び岩佐澄憲が就いた。
 その後1996年から井上勉が務め、1997年4月に松井邦彦が就任し、2002年から西尾武が就任。2008年から南甲二、2010年から大北浩士、2012年から吉田秀樹が就任した。2014年10月、吉田秀樹は志半ばで逝去し、2014年12月から浅妻嘉光が就任し、現在に至っている。

  会長は、1972年に吉田三七雄・プラザホテル取締役副社長(故人)が一年間努めた後、四年間の空席を経て、77年鈴木富治・大阪市野外活動指導者連盟会長(財)大阪市青少年活動協会専務理事)が就任。その後、1980年に安田博・大阪瓦斯(株)社長(故人)、81年に新井正明・住友生命保険相互会社会長(元名誉会長)と 続き、84年にはダイキン工業(株)の山田稔会長が就いた。しかし、1995年5月1日、山田会長の逝去に伴い、同年 8月付で、井上礼之・ダイキン工業(株)取締役会長 兼 CEOが努めている。
 

            (少林寺拳法50年史より抜粋、一部加筆、修正)
                    (一部加筆 2022年11月29日)